注文住宅を土地なしから建てる流れ|全体スケジュールと各ステップの進め方

家づくりの知識 土地探しの基礎知識


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土地を持っていない状態から注文住宅を建てるまで、全体の期間は10〜15か月が目安です。この記事では全体の流れを4つのステップに絞り、各ステップで何が起きて、いくらお金が動くのかを整理しました。

1
準備
1〜2か月
2
会社+土地
3〜6か月
3
契約
1〜2か月
4
着工〜引渡
4〜6か月

全体の流れとスケジュール

ステップ やること 期間の目安 動くお金
① 準備 予算設定・希望条件の整理 1〜2か月 なし
② 会社+土地 建築会社と土地を同時に探す 3〜6か月 手付金 5〜10%
③ 契約 土地売買契約・ローン審査 1〜2か月 つなぎ融資開始
④ 着工〜引渡 建築工事・検査・引渡し 4〜6か月 ローン実行
最も時間がかかるのは②の土地探し

希望エリアの物件が出てくるタイミング次第で、ここだけで半年以上かかることもあります。土地探しと建築会社選びは同時進行が基本です。

ステップ① 予算を「土地・建物・諸費用」の3つに分解する

注文住宅の総額は「土地代+建物代+諸費用」の3つで決まります。諸費用は土地と建物の合計に対して約10%が目安です。

この段階で意識しておきたいのは、土地と建物の予算は連動しているということです。土地に予算をかけすぎると建物のグレードを下げるしかなくなり、逆に建物にこだわりすぎるとエリアの選択肢が狭まります。

家族の中で「譲れない条件」と「妥協できる条件」を書き出しておくと、この先の打ち合わせがスムーズに進みます。

ステップ② 建築会社と土地を同時に探す

予算の枠が見えたら、次は建築会社選びと土地探しです。

この2つは別のステップに見えますが、同時に進めるのが基本です。住宅業界ではこれが定説で、SUUMOの調査でも実際に注文住宅を建てた人の多くが、不動産会社ではなく建築会社に土地探しを相談しています。

ただ、8年間不動産の現場にいた実感として言うと、実際にこれをやれている人はかなり少ないです。

ほとんどの人は「家を建てたい」と思ったとき、まずSUUMOやHOME’Sで土地を探し始めます。毎日新着をチェックして、気になる物件をブックマークして、週末に現地を見に行く。建築会社に相談するのは「いい土地が見つかってから」だと思っている。

これが一番危ない進め方です。理由は3つあります。

理由 1
建築会社は、ポータルサイトに出ない土地を持っている

SUUMOやHOME’Sに掲載されている物件は、市場に出回っている土地の一部です。建築会社は自社のネットワーク経由で、掲載前の未公開物件を持っていることがあります。ポータルサイトだけで探している限り、見えている選択肢が狭い。

理由 2
土地の「落とし穴」は、建築のプロでないと見抜けない

前面道路が4m未満でセットバックが必要、地盤が弱く改良費に100〜200万円、高低差があり擁壁補修に数百万円、接道の向きで希望の間取りが入らない——こうした判断は、建築会社に見てもらわないとわかりません。

理由 3
良い土地が出たときに、すぐ動けない

条件の良い土地は、市場に出てから1〜2週間で買い手がつきます。建築会社が決まっていないと、ローン事前審査に必要な建築プランが出せず、購入の判断ができません。

不動産の現場で何度も見た失敗例:土地を先に買ってから建築会社に持ち込んだら、地盤改良費+擁壁補修で500万円近く上乗せ。建物に使える予算が削られて、間取りや設備を妥協せざるを得なくなった。建築会社と一緒に土地を見ていれば、買う前に「この土地はやめた方がいい」と言ってもらえる。これだけで数百万円の損を防げます。

「わかっているけど、やれない」を解決する

住宅展示場に行けば1日で回れるのは4〜5社。毎回同じ条件を一から説明して、提案が届くまで待って、比較する。これを何週間もかけてやるのは現実的ではありません。

合理的なのは、最初の段階で複数の建築会社に同じ条件を一括で伝えることです。各社が持つ土地情報(非公開含む)を比較でき、間取りプラン・資金計画書が手元に揃うので判断材料が増える。気に入った会社だけ次に進めばいい。この段階では「お試し」です。

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ステップ③ 土地の契約と住宅ローン

土地が決まったら、契約と住宅ローンの手続きに入ります。ここでは複数の手続きがほぼ同時に動きます。

土地の売買契約

土地の売主と売買契約を結び、手付金を支払います。手付金の目安は土地代の5〜10%。3,000万円の土地なら150〜300万円です。

手付金は自己資金で支払う

住宅ローンではカバーできません。この現金を準備していなくて慌てるケースは非常に多いです。

住宅ローンの審査(2回ある)

住宅ローンの審査は2回あります。土地の契約前後に行う事前審査(仮審査)と、工事請負契約後に行う本審査です。

事前審査では土地+建物の総額で申し込みます。だから、土地の契約までに建築プランの概算が出ている必要があります。ここでも「建築会社と土地を同時に探す」ことが効いてきます。

つなぎ融資を予算に含めておく

住宅ローンは建物が完成するまで実行されません。土地代の残金・着工金・中間金はつなぎ融資でカバーします。利息は数十万円になることもあるので、最初から予算に含めてください。

ステップ④ 着工から引き渡しまで

本審査を通過したら着工です。着工前に地盤調査を行い、結果次第で地盤改良工事が入ることがあります。費用は100〜200万円程度。

工事の期間は木造住宅で4〜6か月が目安です。

建物が完成したら、建築基準法に基づく完了検査(第三者機関)と、施主が立ち会う竣工検査が行われます。問題がなければ住宅ローンの本実行、つなぎ融資の一括返済、鍵の引き渡しとなります。

まとめ|4ステップの中で最も差がつくのはステップ②

多くの人はステップ①の予算整理に時間をかけます。でも実際に差がつくのは②の「建築会社と土地を同時に探す」段階です。

ここで複数社に条件を伝えておくかどうかで、見える土地の数が変わり、同じ予算で建てられる家のグレードが変わり、土地が出たときの判断スピードが変わります。

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