多くの土地オーナーが知らない、自分の資産の真の価値
あなたは、今お持ちの土地がここ26年でどう変わったか知っていますか?
多くの土地オーナーは、毎年の固定資産税通知書は見ていても、その土地の実際の市場価値がどう推移しているかは把握していません。「昔買った時の価格」と「今の価値」の間には、大きなギャップがあるかもしれません。
私は不動産データアナリストとして、国土交通省が公開している公式データを使い、全国の不動産価格を客観的に分析しています。特定の不動産会社に所属していないため、売却を勧めることはありません。ただ、データが示す事実を、わかりやすくお伝えするのが仕事です。
今回は、世田谷区上用賀6丁目について、26年分の公的データを詳しく分析しました。この地域の土地価格がどう変わってきたのか、そしてそれが何を意味するのか。まずは事実を知ることから始めましょう。
国土交通省データで見る、上用賀6丁目の26年間の軌跡
上用賀6丁目の土地価格は、2000年から2025年の26年間で、+29.8%の上昇を記録しています。これは単なる数字ではなく、この地域の市場評価がどう変わってきたかを示す重要な指標です。

このグラフを見ると、いくつかの重要なポイントが見えてきます。
2000年代初頭から2008年のリーマンショック前までは比較的安定していた価格が、その後の経済変動を経て、長期的には上昇トレンドを保っています。
特に注目すべきは、2008年から2009年のリーマンショック期間です。この時期に多くの不動産が大きく下落しましたが、上用賀6丁目はその影響を比較的よく耐え抜いています。その後、2010年代を通じて緩やかに回復し、2020年のコロナ禍でも価格は安定を保ちました。このような底堅さは、世田谷区内でも特に評価が高い地域であることを示しています。
2010年代後半から2020年代にかけて、世田谷区全体の再評価が進む中で、上用賀6丁目もその恩恵を受け、着実に価値を高めてきました。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 平均地価 | 649,000円/㎡ |
| 価格帯 | 649,000〜649,000円/㎡ |
| 調査地点数 | 1地点 |
| 26年間の変動 | +29.8% |
(出典:国土交通省「地価公示データ」2025年)
現在、上用賀6丁目の平均地価は649,000円/㎡です。この価格は、世田谷区内でも高い水準にあり、市場からの信頼が厚い地域であることを示しています。
重要なのは、この地域が「単一地点」でのデータ提供となっていることです。つまり、この地点の土地は市場で高く評価されている代表的な物件ということ。あなたの土地がこの地点に近い場所にあれば、同等の評価を受けている可能性が高いということです。
26年で+29.8%の上昇というのは、年平均で約1%強の上昇率。これは、東京の不動産市場全体の動きと比較しても、堅調な推移だと言えます。特に、バブル期のような急騰ではなく、市場の実需に基づいた、持続可能な価値上昇と考えられます。
実際の取引価格データ(2022年〜2024年)
- 取引件数: 155件
- 平均取引価格: 約1億1千万円
- 価格帯: 830万円〜48億円
(出典:国土交通省 不動産取引価格情報)
では、実際にはどのような価格で取引されているのでしょうか?
過去3年間(2022年〜2024年)に、上用賀エリア全体で155件の土地取引が記録されています。地価公示データが「評価額」を示すのに対し、こちらは「実際に売買された価格」です。長期的な価値と、過去3年間の市場動向の両面から見ることができます。
この3年間のデータを見ると、平均取引価格は119,047,096円ですが、価格帯には大きな幅があります。最安値が8,300,000円、最高値が4,800,000,000円というのは、同じエリア内でも約578倍の価格差があるということです。
これは、一見すると驚くかもしれません。しかし、これは土地の面積、形状、周辺環境、建物の有無などによって、大きく価値が変わることを示しています。
同じ上用賀エリアでも、あなたの土地がこの価格帯のどこに位置するのかによって、実現できる選択肢は大きく変わります。平均価格だけを見て「うちはこれくらいか」と判断するのは、数千万円単位の判断誤りをしている可能性があります。
だからこそ、個別の査定が必要なのです。
売る・売らないは別として、今知っておくべき4つの理由
ここで重要なのは、この情報をどう使うかです。「価値が上がってるなら売ろう」と急ぐ必要はありません。むしろ、知らないまま意思決定をすることの方が危険です。
理由1:相続対策で慌てない
相続が発生する時、多くの人が初めて「自分の土地っていくらなんだ?」と気づきます。その時点で慌てて査定を取ると、相続税の申告期限が迫る中で、不利な判断をしてしまうかもしれません。今から価値を知っておけば、相続税対策も計画的に進められます。
相続税は、土地の評価額によって大きく変わります。正確な評価を事前に把握することで、相続人の間での話し合いもスムーズになります。
理由2:資産の全体像が見える
銀行口座の残高は誰でも把握していますが、不動産資産はどうでしょう?固定資産税評価額と市場価値は別物です。本当の資産状況を知ることで、今後の人生設計がより現実的になります。
あなたの純資産がいくらあるのか。そのうち不動産がどの程度を占めるのか。これを知ることは、定年後の生活設計や、子どもへの資産配分を考える上で不可欠です。
理由3:将来の選択肢を広げる
子どもが独立した後の住み替え、親が高齢になったときの建て替えやリフォーム、あるいは賃貸化による収入源化。こうした選択肢を検討する時、土地の正確な価値を知っていることは大きな武器になります。
「もしかしたら売ったら、この選択肢が取れるかな」という判断が、初めて可能になるのです。
理由4:金融機関との交渉で有利に
リフォームローンや事業ローンを組む時、担保となる土地の価値が明確に把握されていれば、より良い条件での融資を引き出しやすくなります。銀行も、オーナーが自分の資産価値を正確に理解している方が、信頼度が高いと判断します。
知識を持つことで、交渉の主導権を握ることができるのです。
大事なのは、知識を持つことで、あなた自身の選択肢が増えるということです。
まずは知ることから、始めませんか?
上用賀6丁目の土地は、26年で+29.8%の価値上昇を記録しています。ただし、これはあくまで「この地域全体の傾向」です。
あなたの土地は、実際にはいくらなのか?
同じ地域内でも、立地条件、面積、形状、周辺環境によって、価値は変わります。公示地価は参考値に過ぎません。本当の価値を知るには、プロの査定が必要です。
過去3年間の取引データから見ても、同じエリア内で578倍の価格差が生じています。あなたの土地は、その中のどこに位置するのか。それは、個別の査定なしには分かりません。
多くの土地オーナーが「いつか調べよう」と思ったまま、5年、10年が経ってしまいます。その間に、相続が起きたり、急な事情で売却が必要になったりします。その時になって慌てるのは、あまりにもったいない。
今なら、複数の不動産会社から無料で査定を取ることができます。売却を前提にする必要はありません。「自分の土地が本当はいくらなのか」を知るためだけでいいのです。
複数社の査定を比較することで、より正確な市場価値が見えてきます。それが、賢い土地オーナーの第一歩です。
不動産の価値を知ることは、あなたの権利です。知らないまま重要な決断をするのは、もう終わりにしませんか?
データ更新日: 2025年12月04日
データ出典: 警視庁(犯罪統計)、e-Stat(人口統計)、国土交通省(不動産価格)
免責事項: 本サイトは情報提供のみを目的としており、不動産の査定・売買の仲介は行っておりません。掲載されている情報は参考値であり、実際の査定額や取引価格とは異なる場合があります。正確な査定をご希望の方は、不動産会社にご相談ください。

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